丸や四角、ざらつきのあるブラシの先端画像を作るツールです。線にしたときの見え方を試してから、背景が透明なPNGで保存できます。クリスタに素材として登録すれば、ブラシの先端として使えます。
基本
このツールでできること
先端の形、ふちのぼかし具合、濃さ、縦横比、回転、ざらつき、にじみを調整できます。多角形は、頂点をドラッグして好きな形に変えられます。
作った先端を並べた2種類の線が表示されるので、線にしたときの見え方を確かめられます。画像はPNG、設定はJSONで保存できます。
- クリスタ公式TIPS: 描画色を変えられるブラシ素材 — 公式資料・2026-09-06確認
こんなときに使えます
- 手持ちのブラシに、ざらつきやにじみを足したいとき
- 線にしたときに粒がつながるか、ふちが荒れないかを、クリスタに入れる前に確かめたいとき
- 平筆のような細長く傾いた先端や、角のある多角形の先端を作りたいとき
- いくつかのブラシをそろえるために、設定をJSONで残しておきたいとき
使い方
- プリセットから、作りたいものに近いものを選びます。
- 形とキャンバスサイズを決めます。キャンバスサイズが、書き出すPNGの一辺の長さになります。
- 多角形なら頂点の数を決め、「先端スタンプ」の上のハンドルをドラッグして形を整えます。「形をリセット」で正多角形に戻せます。
- 「描き味」で、硬さ・不透明度・縦横比・回転を調整します。
- 「粒子・にじみ」で粒子量とにじみを足し、シードで粒の散らばり方を選びます。「シャッフル」を押すと、別の散らばり方になります。
- プレビューの3つを見て、線としてきれいにつながっているかを確かめます。
- 「先端PNG」で画像を、「JSON」で設定を書き出します。設定は「マイプリセット」にも保存できます。
入力項目の意味
- 形状
- 円形・四角形・多角形・粒子・にじみの5種類です。粒子は小さな点の集まり、にじみは柔らかい円のまわりに薄い点を散らした先端です。
- 頂点数と自由変形
- 「先端スタンプ」の上のハンドルをドラッグすると、頂点を1つずつ動かせます。頂点数(3〜12)を変えると、正多角形に戻ります。
- キャンバスサイズ
- 書き出すPNGの一辺の長さ(64〜1024px)です。先端はこの82%の大きさで描かれ、まわりは余白になります。
- 硬さ
- 中心からふちにかけてのぼかし具合です。100%に近いほど輪郭がくっきりします。
- 縦横比
- 先端の横と縦の比率で、5種類すべての形に使えます。1より大きいと横長になり、回転と組み合わせると平筆のような形になります。
- シード
- 粒の散らばり方を決める番号(0〜999999)です。同じシードなら同じ散らばり方になります。シードを変えても、形や濃さは変わりません。
- 粒子量 / にじみ
- 粒子の形では、粒子量がそのまま粒の数になります。ほかの形では、「粒子量 × ノイズの割合」の数だけ点が散ります。実際の粒の数は、上の「実効粒子数」に表示されます。
結果の読み方と CLIP STUDIO PAINT への持ち込み方
プレビュー3つの見方
- 先端スタンプ:書き出すPNGそのものです。市松模様の部分は透明です。多角形では頂点のハンドルが表示されます。ふちのぼかし幅や粒の密度は、ここを見て決めます。
- 等速ストローク:筆圧を変えずに引いた線です。先端がつながらず、数珠のように見えるなら、硬さを下げるか、先端を大きくします。
- 筆圧 弱→強→弱:入りから抜きまでを1本で見られます。抜きが急に途切れるなら、硬さか不透明度が強すぎます。
- 先端を並べる間隔は、クリスタの[ストローク]→[間隔]で決める設定なので、このツールにはありません。プレビューは、形ごとによく使う間隔で描いています。
手順1: 画像を素材として登録する
- 書き出した「先端PNG」をクリスタで開き、登録する前に、画像のレイヤーの[表現色]を[グレー]にします。こうすると、ふちの半透明の部分がきれいに残り、描画色を変えて使える素材になります。登録したら、描画色を2色に切り替えて試し描きしてみましょう。
- [編集]メニュー→[素材登録]→[画像]を選びます。
- [素材のプロパティ]ダイアログで[素材名]を入れ、[ブラシ用素材設定]の[ブラシ先端形状として使用]にチェックを入れます。これを忘れると、先端の一覧に出てきません。
- [素材保存先]で保存するフォルダーを選び、必要なら[検索用タグ]を付けて[OK]を押します。
![[素材のプロパティ]ダイアログ。左上に[素材名]の入力欄、その下に[素材のイメージ]のプレビュー、さらに下の[ブラシ用素材設定]に[用紙テクスチャとして使用]と[ブラシ先端形状として使用]のチェックボックスが並ぶ。右半分は[貼り付け動作]の[拡大縮小][タイリング][タイリング方向]と[重ね合わせの指定]。](/articles/register-material-ja.png)
手順2: ブラシの先端に設定する
- 元にしたいブラシを選び、[ツールグループ]パレットのメニュー→[ツールの複製]で複製します。設定を変えても、元のブラシが残ります。
- 複製したブラシを選んだまま[ツール詳細]パレットを開き、[ブラシ先端]カテゴリを表示します。Ver.5.0で[サブツール詳細]から名前が変わったパレットです。
- [先端形状]を[円形]から[素材]に切り替えます。
- 「ここをクリックして先端形状を追加してください」をクリックし、[ブラシ先端形状の選択]ダイアログで、登録した素材を選んで[OK]を押します。
- 描き味が決まったら、[ツール詳細]パレットの[全設定を初期設定に登録]で、今の状態をブラシの初期設定にします。
![ペンツール選択時の[ツール詳細]パレットで[ブラシ先端]カテゴリを開いた状態。[先端形状]の[円形]と[素材]の切り替え、登録済み先端画像のサムネイル、[硬さ]、[厚さ]150、[適用方向]、[向き]、[左右反転]、[上下反転]、[ブラシ濃度]が縦に並んでいる。](/articles/brush-tip-category-ja.png)
登録したあとにクリスタで決める設定
- [ブラシ先端]→[厚さ][適用方向][向き]
- [厚さ]で先端をつぶし、[適用方向]でつぶす向きを[水平]か[垂直]から選び、[向き]で0〜360度回します。縦横比と回転はこのツールでPNGに作り込めるので、いつも使う形だけ作り込み、ブラシごとに変えたいぶんはここで調整するとよいでしょう。
- [ブラシ先端]→[硬さ]
- [先端形状]が[円形]のときだけ使える設定で、画像を先端にしたブラシでは使えません。ぼかし具合は、このツールで作り込んでおきます。
- [ブラシ先端]→[ブラシ濃度]
- 先端1つぶんの不透明度です。このツールの不透明度と掛け合わされるので、薄い先端を作ったときは、クリスタ側を100のままにしておくと調整しやすくなります。
- [ストローク]→[間隔]
- [固定][広い][普通][狭い]から選び、数値を入れられるのは[固定]のときだけです。公式マニュアルによると、間隔を狭くするほど線はなめらかになりますが、描くときの動作は重くなります。等速ストロークのプレビューが数珠のように見えるなら、ここを狭めます。
1本のブラシに複数の先端を入れる
「バリエーション書き出し」で作った、シード違いのPNGを1枚ずつ素材登録すれば、同じブラシにまとめて入れられます。[ブラシ先端]で「ここをクリックして先端形状を追加してください」を繰り返すと先端が並び、ドラッグ&ドロップで順番を変えられます。
並んだ先端をどの順番で使うかは、[ストローク]→[繰り返し方法]で決めます。選べるのは[繰り返し][折り返し][繰り返さない][ランダム][一巡のみ][ランダムに一巡]です。粒の並びが規則的に見えるのを避けたいなら、[ランダム]にしましょう。
仕組みと制約
仕組み
先端は、ブラウザのcanvasに描いた図形です。プレビューの線も、同じ先端を道筋に沿って並べて描いています。試し描きのための別の描き方はしていないので、プレビューの粒の出方は、書き出すPNGと同じです。
円形のふちは、硬さで決まる位置から外側に向かって透明になるグラデーションで作ります。四角形と多角形は、「(1 − 硬さ) × 10px」くらいのぼかしで作ります。多角形の頂点は、形を囲む四角に対する位置で覚えているので、キャンバスサイズや縦横比を変えても形は崩れません。縦横比は、どの形でも幅と高さに別々に掛かります。
プレビューで先端を並べる間隔は、形ごとに決めた値で、先端の長い辺に対する割合で打っています。粒子とにじみの散らばり方は、シードと、何番目の先端かだけで決まります。そのため、硬さや粒子量を変えても、粒の並びは変わりません。
確認できること・できないこと
このツールで作れるのは、先端画像と、それを並べたときの見本です。クリスタのブラシの動きをそのまま再現するものではありません。
- 筆圧のカーブ、手ブレ補正、入り抜きはクリスタの設定です。プレビューの筆圧は、0から最大まで上がってまた0に戻る山型で固定です。
- ペンの傾き、進む向きへの回転、ランダムな回転、散布などのブラシの設定は再現していません。
- 色混ぜや下地混色、水彩境界など、下のレイヤーの色と混ざる効果は含みません。
- JSONは、このツールに読み込んで設定・シード・多角形の頂点を元に戻すためのものです。クリスタのブラシファイルではありません。
画像と入力データの扱い
先端画像の作成と試し描きはブラウザの中で行い、画像をアップロードすることはありません。設定とマイプリセットはブラウザ(localStorage)に保存され、次に開いたときも元に戻ります。共有リンクには設定の値が含まれ、リンクを開くとURLがこのサイトのサーバーに送られます。別の端末に設定を移したいときは、JSONを書き出して読み込んでください。
よくある質問
先端を並べる間隔はどこで設定しますか?
クリスタの[ストローク]→[間隔]です。[固定][広い][普通][狭い]から選ぶ設定で、このツールから数値を写せる項目ではないため、入力欄は置いていません。プレビューは形ごとによく使う間隔で描いているので、粒のつながり方の目安にしてください。
多角形の形は、どこまで崩せますか?
頂点は、形を囲む円の1.2倍の位置まで引き出せます。それ以上はPNGからはみ出すためです。形を崩すのは、頂点の数を決めてからにしてください。ハンドルは矢印キーでも動かせ、Homeキーでその頂点だけ元に戻せます。
キャンバスサイズは大きいほうがよいですか?
大きい先端を縮小して使うと、ふちがなめらかになりますが、動作は重くなります。線画用なら256px前後、大きなテクスチャブラシなら512〜1024pxが目安です。
同じ設定でもう一度作れば、同じ画像になりますか?
なります。粒子とにじみの位置はシードで決まり、多角形の頂点の位置もJSONに残るので、同じ設定を入れれば同じ先端になります。
バリエーション書き出しは何をするものですか?
今の設定のまま、シードだけを変えた先端PNGを2〜16枚まとめて保存します。ファイル名に付いているシード番号を入力欄に入れれば、その散らばり方を使えます。
CLIP STUDIO PAINT の入手について
CLIP STUDIO PAINT とはどんなソフトか
CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント、通称クリスタ)は、株式会社セルシスが開発している、イラスト・マンガ・アニメーション制作用のペイントソフトです。ペン入れに向いた筆圧の設定、コマ割りやフキダシ、トーン、3D素材、パース定規など、紙の原稿や印刷を前提にした機能がはじめからそろっています。Windows・macOS・iPad・iPhone・Android・Chromebookで使えます。
体験版と購入の選択肢
- 公式サイトで、無料の体験版が配布されています。描き心地や必要な機能を自分の環境で試してから決められます。
- グレードはPROとEXの2つです。何ページもあるマンガを1つの作品としてまとめて扱う機能が必要かどうかが、主な違いです。
- 買い方は、一度払えばずっと使える買い切りと、月額・年額のプランがあります。使える端末の種類と台数は、プランによって違います。
- 価格やプランの内容、対応端末は変わることがあるので、最新の情報は公式サイトで確認してください。
このツールと CLIP STUDIO PAINT の関係
このツールはブラウザだけで動くので、クリスタを持っていなくても使えます。ただ、ここで作れるのはブラシの材料までです。書き出した先端PNGは、クリスタにブラシ先端の素材として登録して、はじめてブラシになります。考え方は他のソフトにも使えますが、書き出しの形式や手順はクリスタに合わせています。